これからのビジネスモデルを考えるうえで無視できない要素の1つに「ロボット」がありますね。
ロボットが登場し、そのロボットに人間並みの頭脳が搭載されるという未来が現実味を帯びてきている昨今、
それによってあらためて
「人間とは何か」
が問われていると思います。
つまり、ロボットの登場によって人間がどのような感情を持ち、どのような行動をするのか。
これまでの
- 人間だけの世界
- 人間と動植物だけの世界
では意識されなかったことが、ロボットという存在が現れたことにより意識されるようになった、ということでしょう。
ビジネスモデルを練るうえでも
「ロボットの登場で人間の情緒や感情や行動がどう変わるのか」
に注意を払うのは重要なことだと思います。
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さて、ロボットの研究を通じてあぶり出されてきた
「人間の新しい感情」
をご存知でしょうか。
- ロボットの外観が人間に似てくるにつれ、人間はだんだんと好感を抱くようになるが、
- さらに人間に近づき、類似の具合がある線を超えると突然、嫌悪感に変わり、
- さらに人間に近づき、人間と区別がなくなると、人間は再びロボットに好感を抱く
というものです。
例をあげると、
- 人の形をしていないロボットは、あまり可愛くないが、人の形をしている「アトム」は可愛い。
- しかし「アトム」よりもっと人間に類似してきて「精巧にできているが人間ではない」というところにくると、蝋人形を見るような気持ち悪さを覚えるようになる。
- しかし、人間どうしでは気持ち悪さは感じない。
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この
「精巧にできているが人間ではない」
に対して人間が抱く嫌悪感には
「不気味の谷」
という名前がついています。
ロボットが人間に似てくるにつれ、人間のロボットに対する感情が良くなっていくのに
「精巧にできているが人間ではない」
というところに到達すると好感度が急落する。
これをグラフで描くと上昇していたカーブが急に谷のように落ち込むので、
「不気味の谷」
と言われています。
「不気味の谷」を超えてされに人間に似ると、好感度は元に戻ります。
人間の感情にこのような性質があることは、ロボットの研究がなければ分からなかったことです。
すなわち「人間の新しい感情」が
- 開発された
- 発見された
と言っても過言ではないでしょう。
ロボットをテーマにビジネスをするときは
「不気味の谷」に落ちない
ように気をつけなければなりません。
また、このような
「人間の新しい感情」
は、これからもまた
「開発」「発見」
されるかもしれません。
人間の経済行動が感情の影響を受ける以上、
「人間の新しい感情」
に無頓着なままでビジネスをするのは危険かもしれませんね。
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