キャンセルと戦うビジネスモデル

居酒屋のように団体客を受け入れる飲食店はつねづね

「宴会予約の直前キャンセル」

のリスクにさらされていますね。

ひどい場合は

「時間になっても誰も現れず、連絡もない(無断キャンセル)」

ことがあり、これが飲食店にどれほどの金銭的・心理的ダメージを与えるかは推して知るべしでしょう。

 

ところが、筆者の知るかぎり、この問題を解決しようとチャレンジした事例は最近までなかったように思われます。

 

ごく最近になり、ドタキャンの被害を店側がSNSで発信するようになり、裁判になった事例も発生するにいたり、社会問題の1つとして認識されてきたように思われます。

ある調べによれば、ドタキャンによる飲食店の被害額は年間1000億円以上だそうです。

 

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昨年、

  • 飲食店の「ドタキャン空席」を買い取り、再販する

というビジネスモデルがようやく生まれました。

予約が空くのを待っている顧客とキャンセルが出て困っている飲食店のマッチングビジネスとも言えます。

 

しかしこれは、ドタキャンの予防にはなりません。

また、「ドタキャン空席」は直前になって発生するので、これを再販するというのは

「売れ残った生鮮食品を今日中に売りさばく」

に近い、「時間との戦い」という難しさもあろうかと思います。

 

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今年になり、

  • 飲食店のドタキャンを未然に防ぐビジネスモデル

が誕生し、話題になっています。

その名も

「ドタキャン防止システム」

という、そのものずばりの名前。

ドタキャンをした顧客のブラックリストを作り、会員(飲食店)で共有するというものです。

ドタキャンの「初犯」を防ぐことはできませんが、「再犯」を防ぐことはできそうです。

 

さて、筆者の直観では、このドタキャン防止システム、将来性はありますが、まだまだ未熟です。

改善される余地が大いにありそうです。

また、

「被害額が年間で1000億円以上もある」

という「市場規模」を考えると、1社だけでは支えきれないでしょう。

つまり参入余地も広い。

 

したがって、この分野に参入するのもなかなか面白そうです。

キャンセルを減らすための独自のビジネスモデルを考案することがカギになりますが、それさえできれば、たとえばクラウドファンディングを活用して事業資金を作る、といったステップが考えられるように思います。

(テーマ的にクラウドファンディングに向いていそうですからね)


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