Googleのビジネスモデルはどのようなものでしょうか。
「検索エンジンを無償で提供することで利用者を増やし、広告収入を得る」
多くの人はだいたいこんな感じでとらえているのではないでしょうか。
しかし本当にこのような
「利己的な」
ビジネスモデルだったら、Googleはあんなに大きくならなかったと思います。
▽
当協会ではGoogleのビジネスモデルを
「利己的ではない」
逆の発想で理解するようにしています。
すなわち
Googleは、【人は何を知りたいのか】を追求する団体である。
その調査には莫大な費用がかかるので、それを賄うために広告収入を得ている。
というものです。
目的と手段を反転させているのがお分かりでしょうか。
この表現に則れば、
Googleは崇高な目的を追求するためにがんばっている。
↓
だから人類全体から存在を許されており、成長を望まれている、ということになる。
↓
だから、 Googleが莫大な利益をあげていても人類は文句を言わない。
おそらくGoogleの経営陣も社員もそのように考えていると思われます。
同様に、Amazonであれば、
Amazonは、【人は何を買いたいのか】を追求する団体である。
その調査には莫大な費用がかかるので、それを賄うために流通事業をしている。
となりますし、Facebookであれば、
Facebookは、【人はどんなコミュニケーションをしたいのか】を追求する団体である。
その調査には莫大な費用がかかるので、それを賄うために広告収入を得ている。
ということになるでしょう。
▽
「ゴーイング・コンサーン」
という概念があります。
ビジネスにより雇用が生み出され、社会に商品やサービスが提供されます。
そのため優良なビジネスは、存続しつづけることを社会から期待され、求められていますが、この
「存続する責任」
とでも呼ぶべきものを
ゴーイング・コンサーン
と言います。
ビジネスの存続を社会が求めるならば、社会はビジネスの
「維持費」「存続費用」
を負担する必要があります。
言い換えると、社会から存続が許され成長が望まれているビジネスであれば、社会は喜んで
「維持費」「存続費用」
を負担するでしょう。
つまり、ビジネスモデルを組み立てるときは、
社会が喜んで「維持費」「存続費用」を負担してくれる
そんな
「利己的でないロジック」
を持つ必要があるのです。
そのロジックが、前述した
Googleは、【人は何を知りたいのか】を追求する団体である。
その調査には莫大な費用がかかるので、それを賄うために広告収入を得ている。
という表現形式になります。
▽
ビジネスモデル鑑定士が優れたビジネスモデルを鑑定するポイントの1つは、
そのビジネスは【○○○○○○○○○】を追求することを 目的としており、
その目的には費用がかかるので、それを賄うために売上をあげている。
という
「利己的でないロジック」
で表現できるかどうか、にあります。
このロジックで表現できるビジネスモデルは
社会から存続が許され、成長が望まれている
ということになります。
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